TRISAへの参加手続きに関するご紹介

本投稿について

本投稿では、TRISAに参加する際の手続きの概要に関してご紹介いたします。なお、TRISAについてご確認されたい場合は、以下ニュース記事よりご確認いただけます。

TRISAに参加するための手続き

TRISAへ参加するには、以下の3ステップが必要となります。

  • 申請書の作成・提出
  • TRISA側の審査(登録ライセンス、存在確認やサンクションチェック等)
  • 登録完了(証明書を発行)

申請書の作成・提出

TRISAへ参加するための1つ目のステップである申請書の作成・提出は、以下リンクの専用フォームで必要事項を記入・申請することで代替することが可能です。

入力が必要となる事項としては以下のような項目があります。

①TRISA参加を希望される方(組織)の基本情報

  • 設立日やサービスサイトの情報
  • ビジネスの種別やVASPとしてのカテゴリ
  • 法人としての情報や識別番号
  • 技術、法務、管理、請求などに関連する連絡先       など

②TRISAと通信をするためのテクニカル情報

  • TRISAとの通信確立時に証明書の登録や通信を行うためのエンドポイントに関する情報   など

③TRIXOアンケート(TRIXO questionnaire)

  • 法人としての詳細情報(一部①の内容とも重複します)
  • 所属する規制当局とライセンスについて
  • AML、CFT、KYC / CDD、およびトラベルルールに関するポリシーについて
  • 情報保護について
  • トラベルルールへの対応方法について           など

なお、③におけるTRIXOアンケートは、GDF(Global Digital Finance)が策定している、トラベルルールにおける必要情報の交換を開始しようとしている相手先VASPへ尋ねるべき内容をまとめた業界標準の質問票です。

TRISA側の審査(登録ライセンス、存在確認やサンクションチェック等)

申請書の作成・提出が完了すると、申請書の内容をTRISAが審査する2つ目のステップに進みます。このステップは基本的にTRISA側で作業が進められるステップとなりますが、以下のような対応が必要になります。

  • TRISAからの確認(電話連絡)への対応

これは1つ目のステップで入力したVASP(もしくは法人)の情報が正規の、かつ実在するものであるかの存在確認としての目的が含まれています。なお、TRISAは非営利の団体であるため、このステップにおいて実施される審査で一定の基準に達しなかった場合、参加が承認されない可能性もあります。

登録完了(証明書を発行)

2つ目のステップでの審査が完了し、TRISAへの参加が承認されるとTRISAへの登録が完了します。この際、正規の通信先として身元を証明するための証明書が発行されます。この証明書はトラベルルールにおける必要情報を、TRISAを通じて相手先VASPと交換する際に必要なものです。

TRISA参加手続きを厳密に行うことによるVASPの負荷軽減

TRISAへの参加には上記で記載した通り様々な情報を提出する必要がありますが、これを実施することにより、以下のような観点におけるVASPの負担軽減が見込まれます。

VASP間デューデリジェンスにおける負荷の軽減

トラベルルールでは、必要とされる情報を交換する相手先VASPのリスクについてVASP自身のAMLポリシーに基づき評価・判断することが求められています。しかしながら、現時点では統一された評価基準等はなく、トラベルルール対応を実施する各VASPが独自に評価しなければなりません。

TRISAでは加盟時に「申請書の作成・提出」のステップにおいて①や③で記載されているような情報の提出を全ての参加希望VASPに対して求めています。これらの提出された内容TRISAが精査・審査することにより、一定の基準を満たしたVASPのみが参加できるようになっているため、各VASPが相手先VASPへ個々にデューデリジェンスを実施する作業負荷が軽減されると見込まれます。

結果としてTRISAに参加するVASPは、自身のAMLポリシーに照らしTRISAの審査では不足すると判断した相手先VASPへのデューデリジェンス事項に関する確認のみへ注力することができます。

ソリューションプロバイダーの利用

ソリューションプロバイダー等を通さず自ら直接TRISAに参加される場合、入力すべき必要事項の内容について不明点が発生した際や、その他の手続きに関する確認等も含め、全てTRISAと英語でやり取りし、進めていくこととなります。

この点、CipherTrace社が提供しておりますCipherTrace Traveler™をご利用いただきますと、上記登録申請におきましては弊社が日本語でTRISAとの調整をサポートさせていただくことが可能です。
以下お問合せページ「CipherTraceに関する問い合わせ」より、お気兼ねなくお問合せください。

※「CipherTrace Traveler™ 」は2024年2月にサービス提供を終了いたしました。


関連リンクのご紹介

TRISAに関する詳細は以下よりご確認ください。
 TRISA公式サイト(英語)
 ・https://trisa.io/
TRISAでは、TRISAへの参加に向けた入門ページが以下の通り用意されており、このページにはTRISAを知るための動画も用意されています。※動画は英語となります。
 TRISA入門(英語)
 ・https://trisa.io/getting-started-with-trisa/

CipherTraceに関する詳細は以下よりご確認ください。
 DTSソリューションサイト
 ・https://dtsfinsolution.jp/ciphertrace/