金融機関での救済対応事務の効率化へ
近年、オレオレ詐欺等の振り込め詐欺に代表される特殊詐欺が増加しています。警察庁によると、全国の警察が認知した2022年の特殊詐欺の被害件数は2021年より3072件増加し1万7570件で、被害金額は前年比約88億円増加の370億円以上に上りました。これに伴い年々増加する被害者の救済は急務です。加えて自行の口座が特殊詐欺に利用された銀行・信用金庫は、振り込め詐欺救済法に基づき被害者救済のための業務を行う必要があり、これら事務手続きには、確実性と効率性が求められます。しかし、このような分野においてはシステム化が追い付いておらず、事務手続きの煩雑さに加えオペレーションの属人化が進み、業務負荷が大きいのが現状です。DTSでは、これら課題を解決するべく、本ソリューションを開発しました。
金融機関側での事務手続きをパッケージ化
現状は、金融機関での被害金支払いに関する専門的な業務の自動化はやや遅れており、手作業や簡易ツールを利用しての業務が主流となっています。しかし、近年の振り込め詐欺件数増加により手作業や簡易ツールでは処理が追い付かないため、事務作業の自動化や、属人化を防止するなど、労働負荷の軽減が求められています。振り込め詐欺救済法対応ソリューションは、この1パッケージで振り込め詐欺救済法に関する一連の大量の事務手続きを自動化し、金融機関が事務手続きを効率的かつ確実に進めることを支援いたします。
振り込め詐欺救済法対応ソリューションの特長
DTSの「振り込め詐欺救済法対応ソリューション」は、銀行・信用金庫等の預金取扱金融機関の振り込め詐欺救済法に関する一連の事務手続きを支援するリーズナブルなパッケージソフトです。本ソリューションの特徴的な機能は下記3点です。
公告スケジュール管理機能
預金保険機構が公開する公告スケジュール、公告データ提出締め切り日および祝日を管理し、次回公告データの提出期限をアラート出力します。
公告スケジュールの登録
公告日、各種届出受付期間に加えて提出締め切り日を登録しておくことができます。
預金保険機構・公告スケジュールより
https://furikomesagi.dic.go.jp/pubs_schedule.html
祝日登録
祝日を登録しておくことで、締め切り日までの日数(営業日)を判定します。
内閣府・国民の祝日について
https://www8.cao.go.jp/chosei/shukujitsu/gaiyou.html
締め切り日アラート出力
直近の公告回に対するアラート出力(=提出日まであと X日)を行います。
情報の一元管理機能
法令および施行規則にて預金保険機構や被害者・他の金融機関への通知事項に記載する必要のある情報や、口座情報・被害者情報・資金移転情報をシステムで一元管理します。また、不正利用口座について、現在の処理ステータスを、公告スケジュールと併せて管理できます。
不正利用口座
- 口座番号・店番
- 利用停止時の残高
- 債権消滅時の金額
- 手続きを行った公告番号 等
被害者
- 被害者情報(住所氏名等)
- 被害者からの被害申請情報
- 振込金額等
- 被害回復分配金
資金移転情報
- 他行から・または他行への資金移転情報
- 他行への連絡状況等のステータス
帳票出力機能
預金保険機構への届出が必要な帳票やデータファイルを自動で作成し、ステータスを更新・管理することで、事務の遅れや漏れを防ぎます。
公告データ
上記「情報管理機能」で登録した金融機関名・口座番号・店舗・店舗コード、預金債権額及び公告スケジュールから、各種手続開始の公告だけでなく、手続き終了公告(権利行使の届け出があった場合等)を出力することができます。
決定書・決定表
債権が消滅した金額に基づき、支払申請のあった被害者の情報から、被害回復分配金の支払い有無及び、支払い金額の算定と決定書および決定表を出力することができます。
振り込め詐欺救済法対応ソリューションに関するお問い合わせ
以下のEメール宛てもしくは「お問い合わせはこちら」よりお気軽にご連絡ください。
Contact Email : fintech@dts.co.jp