2022年8月5日、金融庁が「マネロン・テロ資金供与対策ガイドラインに関するよくあるご質問(FAQ)」の改訂版を公表しました。今回の改定の中で、「Ⅱ-2(3)(ⅱ)顧客管理(カスタマー・デュー・ディリジェンス:CDD)【対応が求められる事項】④」 のアンサーに、下記の文言が追加されています。
Ⅱ-2(3)(ⅱ)顧客管理(カスタマー・デュー・ディリジェンス:CDD)【対応が求められる事項】④
「国連安保理における決議を経ることなく、特定の国・地域から特定の国・地域に対して経済制裁が行われることもあり得るため、取引に関係する者や物品・サービスが特定の国・地域の制裁対象に関係していないか、慎重な確認が必要となる場合もあることに留意が必要であるものと考えます。」
これは、国連安保理決議での決議が出ていない場合でも、米国OFAC等の金融当局で経済制裁が行われた際には、人、モノ、サービスに対する確認が必要な場合があることを示していると考えられます。
では、確認はどれくらいのスピード感で実施しなければならないのか?
それは、金融庁では当ガイドラインFAQ内で指針が示されています。
Ⅱ-2(3)(ⅲ)取引モニタリング・フィルタリング
ロ. 国際連合安全保障理事会決議等で経済制裁対象者等が指定された際には、 遅滞なく照合する(Q3)など、国内外の制裁に係る法規制等の遵守その他リス クに応じた必要な措置(Q4)を講ずること
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【Q3】
「遅滞なく照合する」について、具体的にどのようなことが求められているのでしょうか。
【A】
国際連合安全保障理事会決議等で経済制裁対象者等が指定された際には、金融機関等は、数時間、遅くとも 24 時間以内に自らの制裁リストに取り込み、取引フィルタリングを行い、各金融機関等において既存顧客との差分照合が直ちに実施される態勢を求めています。
この要請に対応するために、経済対象者の指定の変化を常に人が監視し、変更の都度、遅滞なく自社のウォッチリストに反映させることは負荷の大きい業務となります。
株式会社DTSのマネーロンダリング対策ソリューション「AMLion」では、国連だけでなく、OFACやEUの経済制裁リストの変更を遅滞なくウォッチリストに反映させることが可能なため、金融庁が要請する経済制裁対象リスト更新後24時間以内の取込みの実現を、強力にご支援することが可能です。
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