TRISA(Travel Rule Information Sharing Alliance)のご紹介

TRISAとは

TRISA(Travel Rule Information Sharing Alliance)は、トラベルルールに準拠した規約/アーキテクチャの策定をする非営利団体であり、暗号資産に関係する様々な組織や個人、規制当局などが参加するワーキンググループです。

TRISA公式サイト(英語)

https://trisa.io/

トラベルルールとは

Financial Action Task Force(FATF/金融活動作業部会)勧告に策定された、暗号資産業界において国際的なマネーロンダリングとテロ資金供与を防止(AML/CFT)するための新たな取り組みです。このトラベルルールでは、暗号資産事業者(VASP)同士などが暗号資産を移転させる際、送信者と受信者の情報を含む一定の取引情報の交換を定めています。


現在、トラベルルールに対応するため世界中にいくつかの ネットワーク と ソリューション が存在します。

ネットワーク

VASP間で安全に、トラベルルールに則った取引情報を交換するためのプロトコルを定め、その仕組みを提供するものオープンソースとそうでないものがある

ソリューション

いずれかのネットワークに準じて、もしくは独自のネットワークを構築した上で開発されたトラベルルールに準拠するためのソリューション

TRISAは ネットワーク であり、 オープンソース としてGitHubでソースコードやドキュメントが公開されています。


そのTRISAがこの度、TRISAおよびトラベルルールについて、特に規制当局などから問合せの多い事項に関するガイドを公開しました。
今回のガイドでは、以下に紹介するような事項を含む29項目について解説しています。
これらの内容は、弊社がTRISAおよびTRISAに準拠したソリューションである「CipherTrace Traveler™(サイファートレース トラベラー)」をご紹介していく中でよくご質問をいただく事項に深く関連しています。

※ CipherTraceの全てのサービスは2024年3月をもって提供を終了いたしました。

〇TRISAはどのような機能で、どのようにトラベルルールへの準拠を可能にしますか?

TRISAは認証局(CA)モデルを使用し、送信者と受信者を検証します。
受信者がTRISAに加盟しているかどうかは、グローバルディレクトリサービスによって確認することができます。
また、中央集権型ではなく分散型でデータをやりとりし、統一された情報データのフォーマットとしてinterVASPが定義したIVMS101を利用します。
詳細についてはホワイトペーパーが公開されています。


〇TRISAに加盟できるのは誰ですか?

TRISAには暗号資産事業者(VASP)やマネーサービス事業者(MBS)、規制当局など、様々な暗号資産事業に関わりのある組織が加盟可能です。
なお、加盟あたってはTRIXO(質問票)をTRISAに提出し、その内容が精査された結果、一定の基準に達している必要があります。
TRISAの運営は営利目的ではないため、加盟を希望したとしても必ずしも加盟できるというわけではありません。
加盟が承認されると、証明書が発行されます。この証明書はデータを交換する際に必要なものとなります。
日本では現在、金融庁に登録されている暗号資産交換業者のみがトラベルルールの対象となっていますが、世界ではより広域な意味での暗号資産事業がトラベルルールの対象となっているケースもあります。


〇TRISAはどの通貨が対応可能ですか?

TRISAは暗号資産ブロックチェーン(ビットコインなど)に依存しないため、取引情報を交換できる通貨に制限はありません。
TRISAは各暗号資産事業者におけるAMLポリシーや各国の規制に基づき送金可否の判断が行われたのち、実際の送金前に送信者と受信者が取引情報をやり取りするための仕組みを提供しています。


このような内容が以下のTRISAホームページにて公開されています。
 A Regulator’s Guide to TRISA
 ・https://trisa.io/regulators-guide/
 Getting Started With TRISA
 ・https://trisa.io/getting-started-with-trisa/


TRISAに関する詳細は以下よりご確認ください。
 TRISA公式サイト(英語)
 ・https://trisa.io/